「ただいまっ!」
学校から帰ると、あたしは急いで自分の部屋へと向かった。
ドアノブを捻り、部屋に入る。
もちろん、部屋には誰もいない。
でも、あたしの探していたものはそこにあった。
パソコン。
すぐにPCの電源を入れる。
……起動するまでのこの時間が、必要以上に長く感じられる。
(あー、長いなー。……というか、これ、インターネットに繋がるのかな? ――いや、あの母さんと父さんのことだから、すでに繋いであるはず……)
と、そんなことを考えていると、PCの起動が完了した。
すぐに『インターネット』と書かれたマークをダブルクリックする。
カチカチカチカチカチカチかちかちかちかちかチかち…………あっ! クリックしすぎたっ!! なかなかウィンドウ開かれないから、つい! もう、いっぱい出てきた……。1つでいいのに! ……よしっ、消えた! あーあ、無駄な事しちゃったなあ。
「ス、クールゲーム、SMS……っと、検索!」
ぽちっとな!
エンターキーを押して、よし! 検索完了!! あとは、ここをこうして、専用のマウスを繋げて、と……。
……。……あ! そういえば、まだスクールゲームについて何も説明してなかった!
えっと、スクールゲームというのは、その名の通り、ゲームの中に学校があって、授業を受けたり――モンスターを戦ったりできる! もちろん、ゲーム内での自分の姿は、まったくの別人。
しかも、このゲームはすごい。専用のマウスに手をかざすと、センサーが反応してゲームの中に入り込むことが出来る!!!
と、このようなことから今、スクールゲーム――特に、SSMSは絶大な人気を誇っている。
……で。
あたしは専用のマウスをPCと繋ぎ、手をかざした。
そして、一言。
「リンク・スタート!」
その瞬間、
バチッ!!
という効果音がつきそうなくらい派手な光が、あたしを包んだ。
――雷かよ。
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