「ねぇ知ってる?運命の赤い糸って!優と創のは強くて太い糸だよね?」
「なにそれ?」
「優と創は一生一緒だよ〜。」
「はいはい。」
僕と彼女は学校でも有名なカップルだった。
恥ずかしかったからはぐらかしていたけど、赤い糸の話は本当に嬉しかった。
でも、たった今、僕の彼女は殺された。僕の服は、朱い血がとんで染みができていた。
「優…。なんで…。僕…。の…。浮気…。気が…。付かな…かったら…。」
青白い顔がきれいだ。
「優…。」
創の手から、カッターが落ちた。
こつ。こつ。こつ。
「!」
人の歩く音。
ここは夜の教室だ。
この学校…。
見回りあったっけ?
こつ。こつ。こつ。
ヤバい!
僕は急いでベランダから逃げた。