「あの…。」
「何?」
明日香の顔が赤くなっていく。見るに見兼ねたしのたくは、
「それは、男の俺に言わせて。」
明日香は、「はい」と小さく言った。
「じゃ…なんか緊張するな…。」
「頑張ってください。」
明日香は、しのたくを心から応援した。
「俺は、明日香のことが好きです。」
「私もです。」
明日香は、まだ立ち直れそうになかったが、しのたくといて、嬉しそうだった。
翌日、2年1組。
「ここは、公式2を使うんだ。」
しのたくは教室で、明日香に数学を教えていた。
「なんかしのたくのやつ、かわいい娘といちゃいちゃしてんな…。」
有馬の顔が膨らむ。(ほっぺが膨らむ)
「…有馬、ダメだよ手出しちゃ。今や君は『エロ大王』というレッテルを張られているからね。」
みーくんにそうきつく言われ、有馬は落ち込むのであった。
「よく分かりました。ありがとうございました。」
明日香が自分の席に戻ろうとすると、
「あ、あのさ…。」
「はい?」
「敬語、やめようよ。」