放課後、おかたくは美穂に呼び出された。
たぶん、別れてほしいってやつだろう。
でも、気持ちを伝える、もう1度のチャンスかもしれない。
『マンネリ化ってやつじゃない?』
『気持ちを真っすぐ伝える。』
しのたくの深いい言葉が、頭をよぎる。
屋上にあがると、美穂がいた。
「…よっ。」
おかたくは、美穂の近くに来た。
「別れてほしい。」
「…。」
その言葉は、おかたくにとって軽く感じた。
「あんたには魅力も何もない。だから、同じクラスの田口翔くんの事が好きになりました。…関係も、持ちました。」
「…。」
「別れよう、さようなら。」
去っていく美穂の手を、おかたくは掴んだ。
「待ってよ。」
すると美穂は、
「男にはキッパリ別れるっていう事が出来ないのよね〜。そうやって未練タラタラで。」
「いつから、君はそんなふうになったの?」