貴方と付き合い始めた頃は電話もメールも沢山した
どうでもいい事で冗談を言って笑って
最近の貴方の態度には気付いていた
仕事が忙しくて疲れている事も
私に構う余裕がない事も
我が儘は言わない
寂しいも
自分を追い込んでいるという事は分かっている
この苦しみを乗り越えれば明るい未来があるのかは分からない
例え連絡がない日でも
本当は何をしているのか分からなくても黙って携帯を握り締めて眠った
貴方が会いに来てくれる時はちゃんと笑った
疲れてるからと言って貴方が寝ている間
一緒にいるのに寂しくて
家事をしながら泣きそうで肩が震えた
気付かれないように振る舞うのがやっとだった
貴方を見送った後はやっぱり泣いたし
貴方の歯ブラシも見る事さえ辛くて奥にしまった
貴方は私がいなくても大丈夫
そう気付くのにはそんなに時間はかからなかった
電話もメールも限りなく少なくなり別れを告げるまでもなく貴方から離れた
ずるいと言われるかもしれない
だけど最後くらい分かって
私は何も言えない性格だから
こうして自然と貴方から離れる事しか出来ない
今でも貴方を思い出す
仕事は少し落ち着いただろうか
ご飯はちゃんと食べているだろうか
飲み過ぎたりしていないだろうか
今まで何も言わなかったのは
物分かりがいい奴と思われたかったからじゃない
何も感じでいなかったわけじゃない
言って困らせたり怒らせたりしてしまうのも
嫌われるのも怖かった
貴方が先に気付いて欲しかった
貴方がいつも先を歩いていて
たまには私を心配して振り向いて欲しかった
本当は貴方を愛していて
こんな愛し方しか出来ない私に気付いて欲しかった
いつも別れ際に『ありがとう』と言ったのは
貴方からも言ってもらいたかったから
何も言わずにただ笑って手を振って去って行く貴方の後ろ姿にどうしようもない虚しさを感じでいた