――伸「…zzZ」
また別の場所で横になってすっかり眠っている伸昭
伸「zzZ……うっ!」
突然自分の体の上に感じた重み。何か落ちてきたんだろうかと首をもちあげると、すぐ目の前に頭らしきものが見える
伸「…秋奈?」
秋奈は伸昭の体にしがみつくようにのったまま顔だけこちらにむけた
伸「…どーしたの?俺を押し倒すなんていい度胸じゃねえか」
秋「…もともと倒れてたやん」
伸昭は秋奈の背中に手をまわし支えたまま体を起こした
伸「で?何ー?俺に用ー?」
秋「うち、もう聖二の前では泣かない」
意外な言葉に少し戸惑ったものの秋奈の覚悟をうけたのか伸昭は微笑んで頷いた
伸「それで大丈夫なの?秋ちゃん泣き虫なのに」
秋「もうめそめそしいひんもん。大阪帰ってもうち強く生きていくから」
伸「そう」
秋「でも…そのかわり泣きたくなったらノブ君に電話していい?」
伸「ええ、どうぞ」
秋「メールもする」
伸「うん、待ってる。なんなら手紙でも大歓迎。…だから、俺の前では泣き虫のままでいてよ?」
その言葉に下を向いて黙ったかと思うとそのまま秋奈は伸昭に抱きついた