第三話 蘇る戦神
その夜。
草木も眠る丑三つ時、彩香と愛猫のネコルは目を覚ました。
すると外から爆音がし火の手が上がる。
「な、なゝゝゝ!何が起きたの?」
爆音は続き、その爆風で部屋の窓硝子が割れた。
ネコルは硝子の割れる音に驚き彩香の後ろに隠れる。
「にゃー」
窓から強い風が入ってきカーテンが靡く。
窓を見ると外には黒い物体が彩香に向かって来た。
手には銃、彩香を殺す気だ。
彩香に死が迫る。
死をもたらす黒い物体は直後、上からの白い光に貫かれ消滅した。
白い光を放ち、白い鎧を纏った戦士が空にいた。
その姿、『猫空神話』の第零章『武装戦闘記』に書かれた神の戦装束その物だった。
「大丈夫か、彩香、ネコル」
「ゑ!に、兄さん!」
白い鎧を纏った戦士の正体は彩香の兄、明であった。
『猫空神話』に語られる『最高神神明』が千年の時を越え蘇った。
無論、纏う鎧は『可変武装甲冑バトルアーマー貳號機』
明は現在バトルアーマーを最強形態の『神位戦神力解放形態』になっていた。
明はまだいる敵に向かって飛び立った。
妹を手に掛けようとした敵を殲滅する為に。
第四話に続く。