「ねぇ、今でも暴力受けてるの?見せてごらん、腕の痣を。」
愛理はみーくんの腕を強引につかんで、袖を捲り上げた。
するとやはり、まだ痣が残っていた。
有馬と葵も、知らなかった事実。
「やっぱり…あったんだ、まだ。」
愛理の言葉が突き刺さる。
すると、みーくんが鋭い眼差しで愛理を見た。
「それが、どうかした?」
「ハァ?今更何を開き直るの?」
「…自分はもう変わった。もう恋に臆病になったりしない。」
愛理の顔がみるみる変わっていく。その姿が、可笑しくてたまらなかった。
愛理が去った後、みーくんに対して有馬が、
「変わったな、みーくん。」
と言った。みーくんは笑顔で頷いた。すると葵も、
「高橋くんの笑顔、久しぶりに見れてよかった。」
葵の言葉に、胸がドキドキする。
たぶん、たぶんこれは、葵のこと、好きなのかもしれない。