桜が、少しずつ咲き始めてきた3月下旬。事件が起こった。
「こんなことが…あるなんて…。」
葵は、涙を我慢することができなかった。
「みーくん!目を覚ませよ…。」
有馬も急遽、部活を休んでみーくんのもとへ向かった。
そう、みーくんはエスカレートする親の暴行に耐えられなくなり、意識不明の重体。もちろん父親は現在警察の取り調べを受けている。
「くそぉ…俺がしっかりしてれば…。」
正直、有馬には作者からしても恋愛重視なので引っ込んでいてもらいたいが、友情シーンもお楽しみください。と言っても、読者は恋愛シーンを楽しみたいでしょうから、今から有馬を追い出します。有馬、そして有馬ファンのみんな、ごめんね。
「あっ…俺今からちょっと用事が…」
「そう…。私じゃあ、ここにいる。」
これで、2人きりになった。よかった。
葵は、みーくんの手を握りしめた。
「私、…高橋くんのこと好きだよ…。ごめんね…。ずっと言えないまま、病室なんかで言ったりして…。」
独り言だ。それでも葵は言いたかった。
すると、みーくんが目を覚ました。