「何だよ、気になる事って。」
健太が少しからかいながら聞いてきた。
「少し…残酷なことが好きなんだって。もし私の陰謀がバレたら、殺されるのではないかって思っちゃって、ぞっとするの。」
「えっ…。」
2人は言葉にならないくらい驚いていた。
「好きに…なった方が良いのかな…。」
レイナは、悩みを抱え始めてしまった。
翌日、レイナは空にぃとデートの為、朝から支度をしていた。
すると梓が、
「ねぇ…。ぶっちゃけ、本当の事言ったら?」
「…どういうこと?」
梓の言ってる意味が、レイナにはよく分からなかった。
「だから、その空にぃって言う人に、『私はあなたの事好きじゃない』って。」
「あんたバカじゃない?それ言ったら金はおろか、私が殺されるかもしれないのよ!」
梓は俯いてしまったが、細やかに反抗した。
「お金なら…大丈夫…。」
「今更何言ってるの?…とにかく、私そんな事言わないから。」
「じゃあ、あいつのこと好きなの?」
レイナの足が止まった。
「……好きでも、嫌いでもない。」
レイナは曖昧に告げて、迎えのリムジンを待つために家を出ていった。