「おはよー!!」
昇降口にはぞろぞろと人が集まってくる。
野球部の集団だ。
「カジ、おはよー。」
私に告白したこの人はカジって呼ばれてる。
「カジ、今日も告白か?」
「ちげーよ!バカ。」
私は教室に行こうとした。
「待てよ!ユズ!」
腕を掴まれた。
力強い。
「何?」
「話は終わってねぇよ!」
カジの目は真剣だ。
「私は話すことはない。」
「ユズ、未だにアイツが好きなんだろ!」
「アイツって誰よ?」
「カズが好きなんだろ!!」
図星だ。
私はカジの手を振り払った。