「この人、レイナは、金が欲しいからあなたに付き合っているのです。」
「なっ…。」
空にぃは驚きを隠せない。言われているレイナは、
「梓の言っていることは、残念ながら本当よ。ブランド品を買って、質屋に入れてお金にしよう…って思ったの。なぜなら…あなたが残酷なことが好きだと聞いたから…。怖くて…。」
空にぃの顔…怖いんだろうなあ。
レイナが、怯えながら顔をあげると、そこには怖い空にぃはいなかった。
「金が欲しいなら…やるよ。いくらだ?」
「…え?」
レイナは戸惑った。
「いくらだ?言っていいよ。1兆でも、10兆でも払うよ。」
「えっ…あっ…」
「ただし…言えるのはこれが…最後だ。」
悲しそうな空にぃの顔に、レイナは酷く罪悪感を覚えた。
「ごめんなさい…騙して…。」
レイナがしどろもどろに話すと、空にぃはついに怒った。
「自分が求めてるのは謝罪じゃない!」
「…。」
「君の愛が…欲しかったのに…。」