私はずっとあいつのことが嫌いなのだと思っていた。
一緒に歩いていても先を行き、止まってはくれない。
走って追いついても鼻で笑ってまた歩く。
いつも小馬鹿にされてるようで・・・嫌い。
でも・・・
よく考えてみれば私は鈍いんだ。
歩くの物事を考えるのも・・
あなたに対する気持ちを知るのも全てのことに関して
私は鈍い。
あなたが私の先を歩いてのは
私を守るため?
あなたが待ってくれないのは
私を走らせるため?
ごめんなさい。
私はあいつが嫌いじゃない。
愛されることが、好きになることが怖かった。
いつか壊れてしまうであろうその感情が憎かった。
壊れてしまうなら初めからそんなものいらなかった。
でも、それがなければこんなに会いたいとは思わないでしょうね。
もう、私の先を歩かなくていいんだよ。
私はあなたより先を歩いてしまったから
昨年の夏
あなたに追いつこうと思って走っていたら
前から来ていたトラックに気付かなかった。
あなたより先に行くとき私はあなたの姿が見えなかったのはどうして?
もしかして待っていてくれたの・・??
もういいよ。
あなたはあなたのペースで歩いていって。
私はもう、ズルをして先に着いてしまったから。
歩かずに最終目的に着いてしまった。
ごめんね・・・。
ずっと私を守っていてくれたことに気付かなくて。
でもせめて・・・
一緒に歩いて欲しかった。
大好きだよ・・・・。
今度は私があなたを先で待ってるから。
走らないで、ゆっくりとでいいから。