バスを降りた。
「なんか…ごめんなさい。」
「全く!!泣き虫!!」
「泣き虫って言うなー!!」
カジのバカ。
「それで、カズに振られたの?」
「またその話題?」
「気になるじゃん!」
言いたくはないけど、
いった方がスッキリする気がした。
「カズ君、彼女いるんだって。」
「マジかよ。やるなーカズ。」
「それじゃ、私は帰るから。」
歩き出そうとすると、
カジが私の腕を掴んでる。
「待てよ。ユズ。」
「やだよ。」
「俺じゃダメか?」
「は?」
何を言ってんだか。
「カズが1番だろ?」
また、涙が出てきた。カズ君の話をしないで。
「俺は何番でもいい!」
カジの目は真剣だ。
「何番でもいいから、俺を見てよ!」
「でも…、」
「あーもぅ!泣き虫ユズ!!」
カジはまた私を抱き寄せた。
「泣きたかったら、泣け!」
カジがワケわからない。
何番でもいいからって何よ!
でも、結局そのまま私は泣いてた。