恋心・・第5話「相合い傘」

ナツキ  2006-09-11投稿
閲覧数[312] 良い投票[0] 悪い投票[0]


「・・茅」
「穂茅っ!!」
「えっ!!??」

目の前には葉月がいた。葉月は机の前にしゃがみ、穂茅に目線を合わせ心配そうに穂茅を見ていた。

「あれ・・授業終わったん??」
「とっくに終わってる!!どうしたん??珍しくぼ〜っとして」
「ちょっと考え事してただけやし大丈夫♪」
「ならいいけど、何か悩んでるんやったらいつでも言いや??ぁたしいつでも聞くし♪」
「葉月ありがとう♪大好き♪」

穂茅は葉月に飛びついた。

「あはは♪友達やし当たり前♪」


2人は教室から出て、学校の隣の隣にあるコンビニへと向かった。





「あっ!!ダーリンがいるやん♪」

葉月はニヤニヤしながら穂茅に抱きついた。コンビニの前には良太が友達と座っていた。

「穂茅!!」

穂茅に気づいた良太がこっちに走って来て、穂茅と葉月の前で立ち止まった。

「ゴメン!!今日から部活入る事なって俺帰るん遅くなるし、待ってるん嫌やったら先帰っていいし!!」
「えっ!??・・どうせ帰っても暇やし教室で待ってる!!」
「いいんけ??暇やで??」
「大丈夫♪」
「じゃあ待ってて!!」
「何の部活入ったん??」
「バスケ♪」

良太はジェスチャーでシュートしながら言った。

「そっか!!頑張りや♪」
「おう」

良太は走って友達の所に帰って行った。穂茅と葉月はコンビニで買い物をして、学校へと戻った。

2、3、4時間目が終わり、穂茅は誰もいない教室で1人、良太の部活が終わるのを待っていた。

「ヒマやぁ〜」

穂茅はいつの間にか机に落書きをしだした。相合い傘を書き穂茅のHと、良太のRを書いた。

「へへっ♪//・・・ぁたしキモッ!!」

急いで筆箱から消ゴムを出し消そうとしたが、手を止めて消ゴムを机の上に置いた。穂茅はずっと相合い傘を見つめて悲しそうに笑った。


ガラガラ・・

「ひっ!!??」
「??・・どんな声出してんねん??帰んぞ」

ドアには部活を終えた良太が立っていて、穂茅は急いで鞄を持ち、良太と学校を出た。学校の外に止めてある単車の良太の後ろに乗りヘルメットを被った。少し汗の臭いがする良太の背中をずっと見つめていた。

(・・大好きだよ)

i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 ナツキ 」さんの小説

もっと見る

恋愛の新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ