『カズ君、あがってきなー。』
なんて、お母さんが言うから…。
私の部屋でカズ君と二人きり…。
「ユズ、ハッピーバースディ。」
「あれ?覚えてたの?ありがと。」
カズ君といるのに全然ドキドキしない。
なんともない。
「誕プレ忘れたけど。」
「いいよ、そんなの。気にしないで。」
プレゼントはカジから貰ったからいいの♪
「カズ君、彼女がいるんでしょ?」
「いねぇよ。」
「いるって言ったじゃん!!」
「本気にすんなよー。俺に彼女がいるわけないだろ。」
え?前に言ったの嘘…?
「へぇ…そうなんだ。」
騙された。
あぁ、最悪だ…。
でも、何かどうでもいい。
「まぁ、好きな奴はいるけど。」
「へー。がんばー。」
反応が薄いな、私。
「俺の好きな奴、誰だかわかる?」
「知らない。」
「ユズ、何か冷たくなった。」
「そうかな?」
カズ君が私を騙すからじゃん。