バタンッ。
部屋に戻り、そのままベッドに倒れ込む。
疲れた。
倒れ込みながら、伊島さんたちとの話を思い出す。信じられないことばかりだったが、話の内容は理解できた。
内容はざっとこんな感じだ。
世界には表と裏の社会がある。もちろん表沙汰にされていないようなことが裏となるのだが、その中でも僕たちでも知っているようなことがある。それは、超能力者と言われる人達だ。こういった人物は実在しており、中にはその力を利用した殺し屋や暗殺者といった人達や、国家直属の秘密部隊の隊員などがいたらしい。その超能力者たちに協力を求め、その解析を行った組織があった。そして、その組織によって新たな要素、魔素が発見された。それ以来、魔法は裏の世界で利用され、今日に至るそうだ。そして、僕の両親はある魔法研究施設の研究員だったそうだ。なにかしらの機密を握ってしまっていた僕の両親は、その機密を守るためか、所属していた組織を抜け、その組織だけでなく、さまざまな組織に機密を目的に狙われていたそうだ。そして、両親がともに亡くなった今、機密について知っている可能性のあった僕が狙われたのだろうということだった。伊島さんの話によれば、両親が追われていた理由も、僕が狙われた理由も、魔法の話を除いてはあくまで憶測だそうだ。
やっぱりまだ完全には信じられない。けど、これが事実だったとして、僕はこれからどうすればいいんだろうか?
頭が重い。体がだるい。視界が薄れていく。疲れのためか、そのまま眠りについていた。