その人は見かけない顔だった。
「…誰?」
「先に質問したのは俺だ。お前はここで何してる?」
「べっ…別にアンタには関係ないでしょっ」
「……自殺か?」
私の体は一瞬硬直した。
「は? アンタなに言って…」
「泣いてんのに自殺か?」その時私が涙を流していた事に気づいた。
「そんなに死にたいならここから突き落としてやんよ」
ダンッ!!
鉄柵に強く叩きつけられ肩に激痛がはしった。
それは本当に突き落としそうな勢いだったー…。