｢何考えてるだろ。俺。｣
はあっ、と戒はため息をつきながら家の戸を開ける。
ガチャ。
家に入ると戒は家の様子が異様なことに気が付いた。
戒が帰ってきた今はもう外は暗くなっている。
それなのに家の中は真っ暗である。
電気がついていない…。
両親は出かけているのだろうか。
いやそれならば玄関の戸には鍵がかかっているだろう。
まあ、鍵を掛け忘れただけかもしれないが。
戒はとりあえず玄関の電気をつけた。
やはり誰もいない…。
−居間の方も電気を点けるか。−
戒は居間のほうまで足を伸ばす。
やはり居間も真っ暗である。
戒は電気を点けようと居間の中に入ると何か黒い塊に足がつまづいた。
だんだん目が慣れていく。
戒がつまづいたもの。
それは…
戒の母親だった。
ガンッ！！
何か硬いものがものすごい速度で戒の後頭部を直撃。
戒の意識は遠退いていった…
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