どのくらいの時間がたったのだろう…
空はオレンジ色の夕焼けだった…
私の頭の下には柔らかい枕があった。二度寝しようと寝返りをうとうとしたとき
隼人 「起きてんだったらさっさと起きろよ」
桜 「ん?」
上を向いたら隼人くんが私の顔を覗き込むように見ていた。この柔らかい枕は隼人くんの太ももだっらしい…
桜 「わっ!出たぁー!」
隼人 「うるせぇーよ。てかお前重い…」
隼人くんに強制的に立たされて
桜 「そっ…そんなに重くないもん!」
私のこの言葉と同時に…
友美 「桜起きたー?」
芽衣 「大丈夫?」
太一 「まさかお化け屋敷で気絶者が出るなんて…」
ミノル 「本当にごめんなさい…」
みんなが向こうから走ってくる。
ミノル 「本当にごめんね…気絶するぐらい苦手だったなんて知らなくて…」ミノルくんは今にも泣きそうな顔だった。
桜 「全然大丈夫だよ!もう元気になったしさ!」
私は小さくガッツポーズを見せた。
芽衣 「じゃあさ次はゆっくりしてる観覧車にでもしようか?」
隼人 「俺はここで待ってるからお前らでいってこい」
桜 「えっ!なんでよ?みんなでいったほうが楽しいって隼人くん言ってたじゃん!」
隼人くんの手を掴み無理矢理立たせたら…
隼人 「いてぇ…」
顔を歪ませ小声で言う。
友美 「もしかして隼人くん足、しびれたの?」
太一 「確かに桜ちゃんを4時間ぐらい膝枕してたからな」
隼人 「ばっ…そんなことねぇし!!」
そっぽを向いた隼人くんの頬は薄く赤く染まってた。こいつはツンデレと見た。
桜 「しょーがないなぁ。私が観覧車まで連れてってあげる!」
私達は走り出した。
隼人くん達と出会ってから数日がたった。
今日は中学校の私達の入学式。私達はクラス分け表を見ていた。
友美・芽衣 「桜ぁー私達同じクラスだよ!」
桜 「本当!? 嬉しい!!」
芽衣 「早く教室入ろ!」
桜 「うん!」
ふと横に目をやると…
茶髪にギロリと鋭い目付き。両耳合わせて10コ以上のピアス。パッと見は不良のそいつがクラス分け表を見据えていた。
あのピアス小僧はあいつしか……いやこれは偶然だ…そう信じたい。
そしてピアスだるまはこっちを向いた。
………やっぱり隼人だったー…。