貴女が言った事を、
私は今でも覚えてる。
「私達、ずっと親友だからね」
そう、言った。
しかし今年の夏、私と貴女は疎遠になった。
ちょっとした些細な事。
すぐ謝るつもりだった。
でも貴女は私の言葉を遮るように、言った。
「私はあなたと居たくない。もう、嫌なの」
……なぜ?
私は貴女と一緒にいるのが好きだった。
貴女と、今日の出来事を話し合ったり、土曜日に街へ出掛けて買い物をしたり、……それだけが、私の楽しみだった。
お互い通っている学校は違うけれど、それだけで、私と貴女は繋がれた。
貴女といるときだけが、幸せだった。
貴女が、私の生き甲斐だった。
貴女が、全てだった。
……なのに、なぜ?
今 私の心に在るものは、幸福とは隔たるもの。
深い、虚無感。
それと、憎悪。
好きだった気持ちは、こんなにも変わるものなのか。
いや、好きだからこそ。
愛しているからこそ。
……この想いを、貴女に届けなくては。
私がどれ程、貴女を愛しているか。
届けなくては。
拒絶なんて、させない。
絶対に。
貴女は私だけのもの。