下北警部!下北警部!
なんだ!
お嬢様の居場所がわかりました!
でかしたぞ!で、何処なんだ?
それが・・・・・・・・
「新城町大空洞?」
「うん。ここ新城町は昔たくさんの防空壕が作られてたんだ。」
そう言いながらこの俺香奈宗谷(かなそうや)はどさくさに紛れて盗んだポカリを飲んだ。
やはり寒い。
気温はだいたい13度くらいかな?第六感が囁く。
クシュン!
「大丈夫か?」
コンビニのエプロンを着せる。
一瞬キョトンとする下北成美(しもきたなるみ)は頬を赤らめた時地上では・・・・・「オゥ!何ですかコレハー!跡形もないねー!」
「落ち着いて下さいマイケルさん」
「わかりました警部さん。・・・・何があったんですか?」
マイケルさんと呼ばれた男は[ギクシャクマート]の店長である。
「ここで大規模なガス爆発が起きたんです」
と流暢に説明するのは下北の部下久志逍(くししょう)「地下の大空洞に二名落下したんですよ」
「えっ地下倉庫にデスカ?やべぇ、マジやべぇ!あそこにベンガルトラがいるのに・・・・・」
「なんだって!!!」
ガルルルル・・・・・・!
ん?なんだこの音?まるでベンガルトラみたいな・・・・ガー!!!
「わー!!」
「ヤバいですよ!下北警部!トラですよ!トラ!!」
「ふ・・・・・大丈夫だ」
「何が!」
「トラなんて所詮・・・・・」「宗谷!トラよ!逃げないと・・・・!」
「くそ・・・・・・・」
―このまま逃げてもつかまっちまう。逆転の発想だ・・・・相手はトラじゃなく・・・・・
「猫だー!!!!」
「喰らえ!ポカリビーム!」
キャイン!!
「おし!!逃げるぞ」
俺たちはとにかく走った。けど・・・・・・・・・
「回復はやっ!!」
トラは以前より殺意を増して走ってきた。
「はあはあ・・・宗谷・・・・あなただけ逃げて・・・・・・」
離そうとする手を再び掴む「バカ言うなや・・・とにかく走るぞ・・・・・!!」
多分ここでフラグが完了したんだな。明らかに声色が違う。
「うん?」
「よし!もうすぐで外・・」だ、て言おうとした瞬間。トラが目の前に。
「トラの癖に先回りとは・・・・・」
ファイティングポーズをとったとき・・・
「シベリア越冬拳―!!」
ドカーン!
キャイン!!
ドサッ
「ダイジョブですかソーヤさん?」
「店長!!」
「大丈夫か!宗谷!!」
と出てきたのは本来この不幸を被るはずだった龍永正二(たつながしょうじ)
「聞いたぞ宗谷!!無事か!」
お前いいやつだな・・・・・・
何て言って終われたらいいが、生憎そいつの格好は某ネズミの国からの帰還者状態になっている。
「正二。その格好は・・・・・・・・お前おばあちゃんの葬式だったんじゃ・・・・・」
「あ?あぁ・・・・・えっと・・・・エレクトロニカルパレード見ながら拝んで・・・・ぶはっ!!」
思い切りふざけるな右ストレートがほっぺに食い込んだ。
ついでにベンガルトラも捕まったみたいだった。
そのあとは暫く病院にいた店長はワシントンがなんたらで逮捕されたみたいで、ベンガルトラも[ベニー]て言う名前がつけられて新城動物園にいる。・・・・・俺を見ると怯えるけど・・・・?
正二は今度はブラジルにいるらしい。
そして俺は・・・・・・
ピンポーン
もうすぐでパリに着きます「宗谷!!パリにつくって!・・・・・またポカリ飲んでる」
「水より人の体に近いんだからいいんだよ」
「ふーん」
そう言うと、成美はいきなり俺の凛々しい唇を奪った「・・・・な、なにした・・・・・」「へへへ・・・・?」
・・・・・・・・・・・まあこんな感じに俺たちはあの事件をきっかけに互いの歯車が噛み合っていったのさ。
次回は俺と成美のパリパリコレクションということで
また会おうぜ!