悪魔の天使 (8)

暁 沙那 2011-07-18投稿
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「いつもいつも私は独りだった。
それでいいと、そうでなければいけないと、そう思ってた。
今でもそう思ってる。

独りでだって大丈夫。

母さんが出ていったのは私がいたから。
私さえいなければ……。

生まれてこなければ良かったのに……。」

リアの口から紡ぎ出されるのは哀しい言の葉。

そんな言葉にレクスは少し声をあらげた。

「自分を下げて生きていく……。
そんなのただの自己満足にすぎない。

そうやって自分を下げて生きていくの辛くない?
君はどうであれ見てるこっちが辛くなる。

君のお母さんまで哀しい人になっちゃうよ?」

「違う!!

本当は私だって……!

でも仕方ないことなの!

もうどうにもならないのよ!

使用人達ですら言ってるもの。

黒き神の子だ……。

悪魔の子だって……。

だから…」

不意に言葉を遮られた。

レクスに抱き寄せられる形になって。

その温もりに身体から力が抜け、つい涙が零れた。

(本当は私だって……。)

しばらくの間リアは心地よい温もりに身体を預けるのだった。

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