「えっと…あの…さっきはごめんなさい……。それとありがとう……。えっと……。」
リアは戸惑いながらもレクスに感謝と謝罪の意を口にした。
リアにしては素直になって頑張ったのに、レクスは何も答えてくれなかった。
しばらくするときまりが悪くなってきた。
仕方なくまた言おうと試みたが、それをリズに見事に遮られた。
「では、リア様、そろそろ参りましょうか。」
「え!?ど…どこに?」
「大丈夫。十分間に合う。結構話が長くなるかと思ってたけど、君と話せるくらい時間が余ったほどだ。絶対間に合う!」
レクスの絶対間に合う、の言葉の意味がわからないままリアは部屋を出るのだった。
リアが次に入れられた部屋は、先程の部屋とさほど遠くないところにあった。
中はさっきの部屋より小さい。
そんな部屋の中にあるのは寝台に花に窓、カーテン。
それと
「布?」
一枚の白い大きな布がなにかを隠している。
隠しているなにかを確かめたくて、リアは布に触れようとした。
が、
「ああ、駄目ですよ!」
「まだ準備が整ってございません。」
「ささ、早くお準備を。」
リアは困惑しながらも彼女たちに従うのだった。