冬休み明け、いつもの日常が始まった。
「おっす!アキ!学校行こうぜ!」
カズヒロとアキ、2人歩くのも、日課になった。
でも、まだ手を握れない…。
カズヒロの方からアプローチしてこないのかな…。
すると、カズヒロの手が、アキの手に少しずつ当たるようになってきた。
カズヒロの手が当たる…。アキの頬が赤くなった時、既に手は握られていた。
「待ってました〜。みたいな顔して〜。」
カズヒロは、アキをからかうと、
『べ…別に…』
と照れてしまった。
2年1組。
「おはよう!」
いつもと同じ…まあ、アズサはいないけど。
アキも教室に入ると、アズサの友達だった3、4人がアキに寄ってきた。
また、いじめが始まるのか。そう思っていると、
「ごめんね…私たち、本当に悪いことした…。」
『…。』
アキが黙っていると、
「言ってること分かってるのかな…。」
不安になる。するとサユが助けてくれた。
「この人たち、アキをいじめてごめんなさいって言ってるけど、どうなの?」
アキは、
『…気にしてないよ。』
「えーと…気にしてないよ。だって。」
「あー、良かった〜。」
そう言って、アキのもとから離れていった。