翌日、学校では早速、クラスマッチの練習が始まっていた。
カズヒロも、部活と、クラスマッチと、サッカー漬けの毎日が続いていた。
「おいカズヒロ。今度はクラスマッチの練習だ。」
ユウタに告げられて、カズヒロは立ち上がる。あまり休む暇がない。
「少し疲れるよな。部活とクラスマッチで…俺も分かるよ。体が思うように動かないっていうか…。」
「まぁな。でも、アキの為、頑張らないと…。」
カズヒロもユニフォームから普段のジャージに着替える。
まだ、アキの苦しみは、知らない。
ユウタは、なぜか複雑な顔をしていた。
一方アキは、仲間とバレーの作戦会議をしていた。
「2組は多分バレー部が多いから、強いと思うけど、1組も守りを強くすれば何とか勝てると思う。サユちゃんとアキちゃんは守りに入って、他の人は攻めね。」
サユが、訳してくれない。アキはキャプテンの口の動きで読み取ろうとしたが、熱が入ってるのか、早口で読み取れない。
「はい!じゃあ早速練習始めるよ!」
皆立ち上がったので、アキも遅れて立ち上がった。
居づらい…その圧力が、アキを追い詰めていく。でも、屈してはいけない…。
アキは、練習に励んだ。