「亜莉沙っ！あのね、涼太に電話したよ！」
その夜、倫は亜莉沙に電話をしていた。電話にしばらく出てくれなかったコト、焦って涼太が電話に出てくれたコト、自分がかなり緊張したコト。最初っから最後まで、すべて亜莉沙に話した。
「で、亜莉沙は？俊誘った？」倫は聞いた。「モチ！オッケーだったよ☆」
「だよねぇ。俊は亜莉沙が誘ったら絶対行くもん。あたしらとは大違い。」
「んなコトないってぇ〜！」あんまり亜莉沙が嬉しそうに言うから、なんかイヤになってきた。亜莉沙は・・・ずるい。実は亜莉沙のコトは、うらやましいと言うより、正直妬ましかった。「だってさ、亜莉沙は俊と仲いいじゃん。あたしは亜莉沙と違うし、涼太と特に仲いいワケじゃないもん。亜莉沙みたいにいつもスキな人のそばにいるんじゃないもん。涼太のそばにはいっつも優衣がいてさぁ・・・・。」そこまで言って、倫はなぜか罪悪感が沸いてきた。亜莉沙は黙って聞いていた。「亜莉沙・・・？ごめん」亜莉沙は笑って言った。「なぁんも気にしてないって。倫のそぉゆぅの聞くの慣れてるから。あやまんないで？ね？」「うん・・・・。ホントごめん」「わぁかったから！明日も部活だからね！遅刻しちゃだめだよ！じゃぁまた明日ね☆」
そぉ言って亜莉沙は電話を切った。やっぱひどかったよなぁ・・・。亜莉沙は笑ってたけどさ・・・。そんなコトを思っても、倫は、亜莉沙の心の奥底深くまでは気づかなかった。と、言うより、亜莉沙がそんなそぶりを見せなかったから・・・・・・倫にもわからなかったんだろう・・・・・。
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