私は、何て嘘つきなんだろう…。
ゼガに過去を話したが、お母様が殺されたこと以外全部ウソだ。本当は…。
「スヨン?」
「…え?」
「どうした?ぼーっとして。」
「い…いや…何でもない…。」
ゼガはそうか。と言って勝手に山を登り始めた。
すると、無線で、
『今だ。殺せ。』
と命令が入った。
スヨンはオノを握り締め、ゼガに襲い掛かった。
「覚悟!」
カキィン!
ゼガは間一髪避けた。
「…急に…何するんだよ…。」
「反乱勢力は…つぶす。それが私の使命なの。騙しててごめんなさい。」
ゼガも太刀を本格的に構える。
「スヨン…。」
スヨンの目には、涙が。
「あなたを…倒さなくてはならないの…。」
「…。」
スヨンはオノで脅しながら話し続けた。
「あなたに話した過去も…ウソ。私は…、あなたを倒さなくてはならないの…」
するとゼガは、太刀を置いた。
「じゃあ、殺せよ。」
「…。」
「早く殺せよ。それが本当の役目なんだろ?」
「…。」
スヨンの目が強ばり始める。
「出来ないのか…?」
「…。」
「本当は、俺はもちろん、反乱勢力をロボットのように殺すのは、したくないんじゃねぇのか?」
スヨンの目から涙が溢れだした。
「あなたには…関係ないよ!」