俺のいる学校は大学の付属で、幼稚園から高校まである。ちなみに、俺は幼稚園からいる。中学と高校の花壇は高校生の管理だ。俺はそれに巻き込まれたらしい。
「てなわけで、直紀頑張ろうぜ!」
桜ノ牧は親指を立てた。
俺と桜ノ牧はプランターを運び始めた。
桜ノ牧は1人でベラベラと喋っていく。
花壇の管理は高校の園芸部で、明秀瑠架先輩が部長で、部員は桜ノ牧と明秀先輩の二人らしい。
部活の話が終わると、桜ノ牧は妹の話を始めた。
「それで、俺の妹が…」
どんだけ自慢したいんだよ。
「妹がな、可愛いんだけど…」
妹、幼いのかな?
「どんだけ、妹が好きなんだよ。」
「大好きだぜ!毎朝抱きつくし、ほっぺたにキスするぜ!」
そうとう幼いんだな多分。幼稚園くらいかな?
「直紀は?好きな人いないのか?」
俺の脳裏に紫音の笑顔が浮かぶ。俺は自然に顔が赤くなったらしい。
「あーいるんだー!直紀の好きな人は誰だ!?」
「は?いねぇよ!!」
プランターを運び終えた。
「じゃあな、桜ノ牧。俺は帰る。」
俺は鞄を持ってダッシュ。
「待てよ直紀ー恋話しよーよー。」
桜ノ牧は意外と足が速かった。
俺はすぐに捕まった。