ぱっと目が覚めた。「なんだ。まだ五時半か。」 壁に何か映っている。 何だ?眠くて視界がぼんやりしている。異様に長い青白い腕が見える。気にせずに寝ることにした。ガタン…ゴトン……。いつのまにか通学途中の電車に乗っていた。今日はやけに人が少ない。平日なのに席ががらりとしていた。しかも、通勤途中のサラリーマンがいない。気付くと自分以外女性しかいなかった。みんな眠っている。不思議だったが気にせず僕も席に座った。席に座る瞬間何故か寒気を感じた。そして強い視線を感じた。明らかに一人だけ起きている‥‥。寝たふりをして薄目でその女の顔を見る。あれ……、いない‥。すると、となりで誰かがブツブツ何か言っている。 恐る恐る横を向いた……。見なければよかった…。その女は朝に見た青白い長い腕をした女だったのだ。枝毛の多いべとついた髪に真っ赤な口紅に青白い顔。この世のものではなかった。そこで意識が遠のいていった。まだブツブツなにか言っている‥。「……ない。」 「ゆる…せ…ない。」そこで目が覚めた。汗ぐっちゃりだ。自分の部屋だった……。時間はまだ6時半だった。。夢でよかった。違う。べとついた髪の毛がに落ちていた