RIO-41.7

メシア 2011-08-12投稿
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あ〜あ、桜ノ牧がいるから紫音に会えるかもしれないのに、桜ノ牧がいるから紫音に会えない…。


十一月。
結局、紫音の誕生日を祝えないまま十月は過ぎた。

「直紀君〜。」

明秀先輩だ。

「将悟の妹が大好きなんだっけ?」

「そうっすよ。」

いきなりどうしたんだろう、先輩。

「将悟を説得しないと会えないのか…。」

「もう、7ヶ月たってますよ。」

「無理よ〜将悟は俺が一番カッコいいだから。」

「ナルシストかよ…。」

先輩はあはは〜と笑っている。

「ウチね、将悟が好きなんだよ。」

いきなり暴露かよ。

「将悟が部活入ってくんなかったら園芸部、つぶれてたもん。」

先輩は顔を赤くして言った。

「てなわけで、直紀君!ウチも将悟に説得するから、ウチの恋も協力してな!」

そうきたか…。
先輩は俺の手を握ってうるうるした眼で言う。
断れないじゃん…。

「わかった。」

「わーい、直紀君大好きー!!」

先輩は俺に抱きつく。
いや、桜ノ牧に言えよ。

「ちょっと待ったー!!」

桜ノ牧が教室のドアを開けて勢いよく入ってきた。
「あ、桜ノ牧…。」

「いつの間に恋愛関係が!?」


勘違いされちゃったし。



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