今日は最悪の日だった。
朝、鳴るはずの目覚ましが鳴らず。さらに、外では雨が降っていた。
昼になると雨はさらに激しく降り、僕をうんざりさせた。
その雨の影響で夕方の電車が遅れ、僕が居酒屋に着いたのは、いつもより3時間も遅い11時過ぎだった。
1時間ほど飲んだ。
僕とオバケは同時に店を出た。外は身も凍るような寒さだったが、雨はやんでいた。
「そういえば」僕は聞いた。「ここまで何で来てるんだ?」
「バイク」オバケは煙草に火をつけた。「もう少し歩いたところに停めてある」
「そのうち捕まるぞ」
「オマワリがいない道くらい知ってるさ」
オバケと別れた後、僕はそのまま歩いて帰った。
アパートのまえにはコンビニがあり、真夜中だというのに、やけに明るい。
そのコンビニで目覚ましを買い、すぐに布団にもぐった。
全て模倣さ、僕の頭の中で誰かが言った。
その通りだよ、僕は認めた。
雨がまた降り始めていた。