二人の天使と不思議な娘

未羽 2011-08-23投稿
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アタシ神崎 音葉は
なぜか生れつき聴力に優れているのだ。
そのせいで、嫌なことまで聞こえてきてしまう。
だから、なんでも知ってる。
こんな耳は嫌いだ。

「神崎さん、あのね、
今日用事があって…
だから、日直の仕事代わってもらえるかな?」

「あ、うん。良いよ」


話しかけて来る奴は
こんな事しか言わない。

今日はお母さんの命日
だから良いわけがない
だけど、断れない。

「ありがとう。
神崎さんが日直の時に
代わるから」

「良いよ別に…
アタシ暇だから。」

「ホント?嬉しい
神崎さんありがとうね
じゃ、ばぃばぃ」

「ばぃばぃ…」


お母さんゴメンなさい…
今年は行くのが遅くなっちゃいます。


「人間てめんどくせ-な
自分の気持ちを正直に言えばいいのに。
バカみたい」


後を振り向くと
そこには天使のような羽を身につけた少年が机の上に座っていた。


「アンタ誰?」

「えっ!?」

その少年は
なぜか驚いていた

「なに驚いてるの?
意味わかんない。
  早く質問に答えて」


「み、見えるのか?
お、俺のこ、事…が?」

「何を言ってる
     当然だろ?」

何言ってるんだよこいつ
早く日直の仕事を済ませて帰らないと…

「そうか…
普通の人間には
俺の事が見えないはずなんだけどな…」

「なにブツブツ言ってるんだよ
アタシ日直の仕事があるから、じゃあね」

「あ、ちょっと待てよ」

あぁ-もぅ無視、無視。
関わってたらろくなことなさそうだし


そうしてアタシは
日直の仕事を済ませ、
お墓まで急いだ。

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