しーんとした部屋にたたずむ久美とアストラ。そして、倒れているれい、聖夜、白馬。
久美はアストラにささやいた。
久美「アストラ。少しの間、聖霊の腕輪にはいってて。」
アストラは頷くと、すうっと消えていった。
久美はれいに駆け寄った。
久美「れい!大丈夫?」
久美はさっきのような残酷さは感じられないようないつもどうりだ。
れい「ううっ。ク、クー?」
久美「そうだよ。」
れいは起き上がった。
れい「ああ…大丈夫…セイがいない…
外に行って探してくる…」
久美「うん!探してきてね!」
外に出るれいに手を振る久美。
れいが外に出るとクルッと回って白馬の方に向いた。
しかし、白馬は立って、久美を見つめていた。
久美「ハク?」
ハク「久美…あんた、騙してたの…?
聞いてたよ。全部。」
久美はギクリとした。
久美「だから?」
ハク「?」
久美は冷たく言い放つ。
久美「だからなに?
騙してなにか悪い?
騙してたのあんた達の方じゃない?
なに?今更。」
ハク「久美…!
いい加減にしな!すぐ裏切るわけないじゃない!
人はみんな違うの!
裏切る人。裏切らない人。
みんな違うの!」
パシン!!
ハクは久美の頬を叩く。
久美「……。
みんな違う?ハッ!ふざけないで!
なによ!私がいない時は他の子に
私への愚痴言い触らしてたくせに!
なに!あんたはまるで、自分は裏切らない人みたいな言い方して!
あんた、私のなに!?
全部、分かってるような言い方して!
……ハアハア。ふざけないでよ…」
久美は泣きそうな顔をしている。