「俺もごめん…サユが急に…。」
『…謝らないで。サユが悪いんだから。』
そうして、アキは去っていった。そこにユウタも駆け付ける。
「…アキ!!」
ユウタは追いかけようてしたが、カズヒロに止められた。
「…何してんだよ、アキちゃんが…。」
「一人にさせとけよ。かわいそうだろ…。」
アキは、サユの裏切り、ユウタの告白、この2つの事がきっかけで、徐々に追い詰められていった。
『助けるのはこれが最後』カズヒロの言葉も、アキの心を強く締め付ける。
私は、相談できる相手が居ない…。と思っていたとき、ある1人の男性が思い浮かんだ。
…ヒロ。
喫茶店。放課後にアキ1人で来た。
ヒロは、カズヒロと一緒じゃないアキを見て、不思議に思った。
「いらっしゃい…ん?カズヒロは?」
『えーと…今日も部活』
「今日は、部活はないはずだよ?」
アキは黙ってしまった。嘘なんてすぐバレるのに。
「まぁ、いいや。何か飲む?」
『コーヒーでいい。』
「分かった。」
ヒロも徐々に、アキが伝えようとしている事を分かるようになってきていた。
「お待ちどうさま。」
ヒロがコーヒーを持ってきてくれた序でに、アキは
『今、ちょっといいかな?』
「今?…いいよ、がらがらだし。」
と言い、ヒロもアキの向かいに座った。