『生きる』ということ。<6>

黒魔法 天使 2011-08-25投稿
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それから羽琉は毎日、聖の見舞いに行った。

聖の病気の状態や、学校であった出来事、聖の、病院でできた友達の話など、毎日色々な話をした。


「聖は、病気が治ったらどこに行きたい?」

そう言ったのは駿だった。

駿は新しくできた病院友達で、一週間前に骨折して入院してる。

「俺はグラウンドだな…また皆と一緒にサッカーやりたいっ!!」

駿はサッカーが大好きで、サッカーの練習をしてた時に骨折したのだ。

「そうだなぁ…学校かな…?」

「学校っ!?」

「うん。僕ずっと入院してたから、学校の思い出ってあんまりないんだ…。」

「ふ〜ん…。」

「羽琉は…?ってお前は入院してないから、どこでも行けるんだよな…。」

「そんな事ないよ…。私にも行きたい所いっぱいあるよ…?隣町の図書館とか…あ、あと海とか…!」

「へぇ〜…。意外にロマンチストなんだな…。」

駿はニヤリと笑った。

「うるさいなっ!」

羽琉は笑いながら怒った。

「駿く〜ん!そろそろ診察の時間よ〜!」

看護師さんが駿を呼んでいる。

「ほ〜い!じゃなっ!」

「「うん。バイバイ」」

羽琉と聖は駿に手を振った。



また会話が始まる。



「聖っ!!」

いきなり後ろから声がした。

ビックリして羽琉がドアの方を見ると、そこにはサングラスをかけた女の人が息を切らせていた。

「聖…!!あんた、倒れたんだじゃないの!?」

女の人は、聖に近づく。


「あ…あなた、誰ですか!?」

羽琉は女の人の前に立ちはだかった。

「アタシ…?アタシは……」



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