Love song

玲唯 2011-08-28投稿
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08.


 翌日。私はいつもの待ち合わせ場所で2人を待っていた。


 5分過ぎても、10分過ぎても2人は待ち合わせ場所に来ない。


 ミクちゃんに電話をかけても留守番電話に繋がってしまう。


 仕方なく私は1人で学校に向かった。


 *


 学校について、私は2人の下駄箱を見に行くと、そこには2人の外ばきが入っていた。


 何だ、先に行ってたんだ。


 早く2人に会いたい。


 ねえ、2人なら私が転校するの反対してくれるよね?


「あ! リュウ、ミクちゃん!」


 廊下の向こう側から歩いてくる2人の姿を見つけた。


 私は走って2人の方へ向かう。


「おはよ! 先に行くなら言ってくれれば――」


 え。何で?


 私の言葉を無視して、横を通り過ぎていく2人。


 私は慌てて振り返って2人の名前を呼んだ。


 でも立ち止まってくれない。振り返ってもくれない。


 私は唖然としてその場に立ち尽くした。


 何で? どうして?
 私何かした?


 ねえ、教えてよ。


 *


 放課後。玄関で2人を待っている私の頭の中では、ずっと今朝のことがループされていた。


 きっとふざけてたんだよ。
 うん。そう。


 すると玄関に誰かがやってくる音がして、私はその方を向いた。


 リュウ、だ。


「……リュウ」


 私が名前を呼ぶと、リュウはチラッと私を見て下駄箱から靴を取り出した。


「ミクちゃんは?」


 私がそう聞いてるのに、リュウは無言のまま靴を履き出す。


 何で答えてくれないの?


「ねえ、リュウ――」

「うるせえな!」


 え?


「お前ウザいんだよ! いつもいつも付き合わされて……こっちは迷惑してんだ!」


 嘘……


「ピアノの天才とか知らねえけど。俺はお前のピアノは嫌いだ」


 そう言うと、リュウは私の横を通り過ぎて玄関から出て行った。


――「お前ウザいんだよ!」

――「お前のピアノは嫌いだ」


 友だちだと、思ってたのに。


 ミクちゃんも、リュウと同じく思ってるの?



 もうここには私の居場所はない。


 そう思った。


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