「さぁ〜て…まずはここかな〜!」
「ここって…学校!?」
二人は中学校の校庭に立っていた。
「そう。ほら、学校行きたいって言ってたじゃん? まあ、中学校だけどね…。」
「でも、どうやって中に入るの?鍵掛かってるんじゃ…?」
「大丈夫!一つだけ、鍵掛けてない窓見付けたから!」
羽琉はVサインをした。
「ここだよ。入ろう!」
‐ガラッ‐
何とか潜入完了!
「わあ!ここが『学校』か〜!」
聖は目をキラキラさせて言った。
それから、学校中を廻った。
「楽しかった〜!」
「本当!?よかった! まだまだ行く所、いっぱいあるから!」
「どこ行くの!?」
「う〜ん…何処がいい?」
「何処って言われても…そうだ!海!」
「海…?」
「うんっ!羽琉ちゃん、海行きたいって言ってたでしょ!?僕も行ってみたかったんだ!」
「わかった!じゃ、海行こう! でも、どうやって行く?もう電車は終わってるだろうし…」
「歩いて行けば…?」
「歩いてって…2時間以上掛かるよ!?そんなに運動したら…」
「大丈夫だよ。」
「聖がそう言うなら…」
「よし…じゃあ早く行こう!」
「うん。」
‐3時間後‐
「「着いた〜!!」」
「ふぅ〜…気持ち良い〜!!」
「本当……」
「ねぇ…海、入ってみない…?」
「えっ!?海…って、今11月よ!?そんな事したら、体が…」
「大丈夫だって!…それに今、入らなかったら一生後悔する!」
「…わかった。少しだけだからね…!」
「冷たっ…!!」
羽琉は恐る恐る足を水につける。
「羽琉ちゃんっ!」
「何?」
羽琉が後ろを向くと
‐バシャッ‐
いきなり顔に水がかかった。
「この〜やったなっ!!」
二人は水をかけ合い始めた。
「はあ〜…疲れた…。」
二人は浜辺に寝転がった。
すると、朝日が海から出て来てキラキラと輝いていた。
「キレイだね…」
「うん…。」
「帰りたく…ないね。」
「うん…」
それから、二人は朝日を見ていた。