『生きる』ということ。<9>

黒魔法 天使 2011-08-30投稿
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あれから、何時間経ったんだろう…
もう太陽は羽琉達の真上ぐらいまで来ている。

いきなり羽琉が起き上がった。

「そろそろ次、行こっか…」

「うん。 次はどこ行くの…?」

「う〜ん…図書館は…?私の行きたい所だけど…。」

「いいよ。」

聖も起き上がった。


図書館まではバスで行った。


「ひっろーい!!」

聖は急いで口を塞ぐ。

思わず叫んでしまうような広さだった。

「本がいっぱい!」

「本の海だね…」


羽琉と聖は本を読みはじめた。


「羽琉ちゃんは本が好きなんだね…。」

「うん。本は面白いよ。その世界に吸い込まれる感じがしない?いつも、勉強してるか本読んでるかだし…。」

「ふ〜ん…。」

「…そろそろ出よっか…」

羽琉は微笑を浮かべながら言う。

「うん…。」

羽琉達は図書館を出た。



「ちょっと疲れたね…ここで休もっか…。」

羽琉と聖は公園のベンチに座った。


サアァッと強い風か吹く。

「聖っ!!!」

聞き覚えのある声だ…。


二人が声のする方を見ると、そこには薫が息を切らせていた。

「聖君っ!!」

続いて看護師さんも登場…なんて呑気な事言っている暇は無い。

羽琉は急いで聖の手を掴むと、走り出した。

「あっ!こら…っ!!」

当然、あっちは追ってくる。


羽琉は追いつかれないよう、スピードを上げた。

すると、速さに追いつけず聖が躓いた。

バランスを失い、二人はそのまま転倒した。

「聖っ!大丈夫!?」

「うん。ごめ…」


「はあ…はあ…全く、あんた達は…」

薫と看護師さんに追いつかれた。

「さあ、病院に戻るわよ。」

「全く、心配させて…」


二人が羽琉達の腕を掴もうとした時、羽琉が立ち上がった。

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