さらに一週間が経った
またけいさんとシフトが一緒だ
この間のシフトで
完全にけいさんに対して苦手意識がついていた
なにかを見透かされているような
そんな気がしていたから
それからここ一週間で付き合っていた彼氏と別れた
ようは彼氏があたしの体しか目的にしていなくて
あたしが拒否した途端面倒くさくなったらしい
そこで振られた
そんなことを考えていたら
頭の上にずしんと衝撃があった
あたしの頭にけいさんの手が乗ったのだ
あたしが小さく「ひゃ」って声をあげたら
けいさんが吹き出すように笑いだした
すぐに笑いを引っ込めて
「なにをそんなに抱えてる?」
って目の中を覗かれた
あたしは咄嗟に目を反らした
そうしたら顎を捕まれて
けいさんの方に引き寄せられ
けいさんの瞳に吸い込まれそうなくらい見つめられ
けいさんの親指の腹があたしの目のすぐ下の頬を
優しく滑った
まるで泣いている子の涙を拭うかのような
仕草だった
つづきます