悪魔8

ゆうき 2011-09-13投稿
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あたしの告白はなかったかのように
またいつも通りのけいさんに戻り

あたしはまるで妹のように扱われた


それが悲しくなかったといえば嘘になるが
嬉しくなかった訳じゃない


そばにいるだけで幸せで
声を聞くだけで舞い上がって

どんどん好きになって行った


そんなある日のシフト中


「はあ」

けいさんが柄にもなくため息をついたのだ


「どうしました?」


あたしは尋ねた


「ぁ、ああなんでもないよ?」


それは明らかに何でもなくなかった


「本当になんかありましたか?裏で休んでてもいいですよ」


「はは!大丈夫だよ!」


なぜかあたしより身長も大分高くて
歳も上なのに急に愛おしくなって


けいさんの手を握っていた

けいさんはあたしの手を握りかえして

「やっぱりお前は…悪魔だな」


あたしは何も言えなかった


「悪魔みたいな、天使だな」


一言句切をつけて
噛み締めるみたいにいった


つづきます



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