『生きる』ということ。<12>

黒魔法 天使 2011-09-16投稿
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あれから、羽琉と聖は約束を破ること無く、2ヶ月が経ち、聖の容態も良くなっていた。

「もう2月だね…」

「そうだね〜」

(2月…)

「!!!」

羽琉はいきなり顔を真っ赤に染める。

「??…どうしたの?」


「べ…別に…!!」

羽琉は急いで顔を背けた。





(2月…と言ったら、バ…バレンタイン…!)

羽琉は庭のベンチに座り、顔を赤らめた。

「あら…?羽琉ちゃん…?どうしたのっ!?」

「薫さん……」






「バレンタインねぇ…」

薫はニヤニヤと羽琉を見る。

「べ…別に、好きとかじゃ…無い…です…。」

羽琉は顔を埋める。

「何を、渡せばいいかなって…」」

「そうね…手作りクッキーとかは?  あの子チョコ食べれないから。」

「クッキー…そうします!   ありがとうございました!」


「頑張れ〜!!」

薫は、走り去る羽琉に手を振った。




    2月14日

「………」

羽琉は聖の病室の入口に身を潜めている。

聖は上機嫌で、鼻歌を歌っている。

「…ひーじり!!」

羽琉は勇気を振り絞って病室に入る。

「羽琉ちゃん!」

「聖…あのね、こ…これ!!」

羽琉は、可愛らしいラッピングの袋を聖に渡す。

「何…?」

「…クッキー…バレンタインだから…!」


かあぁっと羽琉の顔が赤くなる。

「そっか……。」

聖は少し困った顔をした。


「あ…嫌だった…?」

「えっ!?ううん、嫌じゃない!」

聖は首を横に降る。


「…じゃあ、なんで嫌そうな顔したの?」


「…実は………」



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