子供水先案内人9

Joe 2011-09-26投稿
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それから女は数ヶ月、死んだ我が子の為に乳を搾り続けた。

「何か、可笑しいわね。」
そういいながらも、女は楽しそうであった。

もう、いいだろう。

「満足したようだ。」

あの、

「ありがとう。なんだか子供を育てたんだって気持ちになれた気がするわ。」

それに、

「いい父親がわりのベビーシッターさんを雇った気にもなれたしね。」

・・・。

何?

・・いや、

「何でもない。」
男は、手にしていた哺乳瓶を消して、赤ん坊を抱き上げた。
とたんに女の顔が曇る。

すぐに、

「連れて行くの?」

ああ、

「出来るだけ早い方がいいんだ。」
「そうなの・・。ねぇ、」

だめだ

「それはできない。」
男はそう言うと女に背を向けて歩き出した。
が、
数歩すすんで、

はぁ、

「・・・困ったなぁ、」
と肩を落とした。



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