教師恋愛中毒(8)

ハル  2005-12-18投稿
閲覧数[1019] 良い投票[0] 悪い投票[0]

次の日学校に来た彼女は少し様子が可笑しかった。

僕を避けていた。

放課後の掃除、ななが帰ろうとしたその腕を掴んだ。
教室は二人きり。

「何で、俺を避けてんだ?」
「・・・。」

掴んだ服の裾から新しい傷痕が見えた。

「先生・・・昨日電話したでしょ・・・?」
「あ。」
「もう、先生とあんまり関わっちゃダメって・・・。」

縋るような目つきで僕を見上げる。

「警察に・・・。」
「やだっ。絶対言わないで。絶対・・・。」

彼女はそう言いながら目には不安の色を浮かべていた。

「一人になりたくない――・・・。」

いつもの笑顔が消えてしまっていた。

「さよなら、先生。」

教室を出て行こうとした、

「待て!!」

衝動。
抑えきれない。
もう、僕を誰も抑えれない。

神様、これ以上は無理です。
耐えられない。

「帰るなっ!」

気付いたら抱締めていた。
ななは抵抗することなく僕の腕の中で静かに息を潜めた。

「帰るな、好きだ。好きだ。」

さっきより強く抱締める。

「一人になんてならない。俺がいる。俺がいたい。」
「ダメ・・・迷惑かけるもん。」
「かけろよ。かけてくれよ。俺だけを頼ってよ?」
「先生、変なの。変なジョーダン・・・。」

続きの言葉も聞かずに僕は強く彼女にキスをした。

「冗談でこんなことするわけねぇだろ?気づけ、バカ。バカ!」
「先生ー・・・痛いよぉ・・・。」

強くきつく、抱締める。
手放したくない。
絶対に、誰に何と言われても構わない。

好きです。

好きです。

僕は彼女が大好きです。

i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 ハル 」さんの小説

もっと見る

恋愛の新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ