あれから、三日が経っていた。
羽琉は行き先もなく、街を歩いていた。
『…もう、1ヶ月も生きられないって…』
羽琉の頭の中でその言葉が繰り返される。
(聖は…あと、1ヶ月も生きられない…)
ドンッ!
羽琉は人にぶつかって、倒れた。
しかし、すぐに立ち上がるとまたフラフラと歩きはじめた。
気がつくと、そこはあの丘だった。
あの時のように草の上に寝転がり空を見上げる。
星は、あの時の星よりも輝いてはいなかった。
「…っ…っ!」
その星もだんだん滲んでいく…。
「…っ…っ……っ…!」
羽琉は息を殺して泣いた。
翌朝、羽琉は久しぶりに聖のお見舞いに行った。
ベッドの上にはあの時と同じように聖が寝ている。
薫はいない…。
羽琉はベッドに近づき聖に問い掛ける。
「ねぇ、聖…私どうしたらいいかなぁ…?」
そして、聖の手をギュッと握る。
-ガラッ-
その時、急にドアが開いた。
「っ!?」
「羽琉ちゃん…!?」