かつてヤマトのような、精神の文化は、世界各地に存在した。
なかでも古代の早い時期からから優れた文化を有した中花国の君子の教えは、宇宙至高の教えとされ、その叡智を称えられた。
しかし、この国において長年、続けられた民族同士の蹂躙は、他者を信ぜず、常に謀略と、自己保存の本能に特化した文化を形成した。
世界の文化を、ある流れに持っていったのは、通貨の出現であった。
人は、高い交換価値を持つ「お金」を、多く集めることにより、 自分の欲望を満たしたいと考えるようになる。
この「お金集め」の欲求に着目したのが、エイド人であった。
大規模に、広範囲にお金を扱い、これに利子を付けて貸し出し、莫大な利益をあげた。
また利益だけでなく、借金という債務をカタに、国の統治権なども差し押さえた。
こうしてお金に最上の価値を見出した人類は、国家や国境、時には文化や精神などすらも容易く超えて、金融のシステムでコントロールされることになる。
人類は血眼になり、「お金集め」に狂奔し、効率よく集めるためなら、戦争すら正当化して、絶え間なく、これを繰り返してきた。