…昂亮遅いなぁー…
私はふと時計を見た。
【7:36】
茜「…もう、夕飯できたのに…」
ピーンポーン…
ピーンポン…ピンポンピンポンピンポーン
!?…
インターホン鳴り過ぎ!
なに!?…
昂亮じゃないよね…?
私は恐る恐る、玄関窓を覗いた。
そこに立っていたのは、茶髪で……ハデハデ!!
…な、ギャルらしき人。
制服来てる…けど…
他校かな?
私はドアを少し開けた。
??「昂ちゃ…ん…じゃない!!」
茶髪女子生徒は笑顔になったと思った瞬間、私を睨みつけた。
茜「!…あの、どちらさ……」
??「アンタ誰よ?!」
…誰って……
ここの住人ですが……
茜「…私は宮本茜です」
??「アンタの名前なんかどーでもいいんだよ!ねぇ、昂ちゃんは!?」
茜「…こ、うちゃん…??」
??「いないのっ!?」
女子生徒は私を押し退けて家にズカズカと入って来た。
な、な!?…
なにこの娘?!
茜「ちょっと、待ってよ!」
私は女子生徒の腕を掴んだ。
??「…なによ?」
女子生徒は私を睨みつけ、腕を振り払った。
茜「なによって…ここ、私の家っ!」
??「…はぁ?ここは昂ちゃん家だよ」
茜「…っ、だから私の家でもあるの!」
??「…同棲、なわけないよね?なんか理由があるんでしょ?」
わけないって…
まぁ、そうだけど……
茜「うん、両親が色々あって…」
??「…あそ、で?昂ちゃんはどこ!?」
茜「昂ちゃんって…昂亮のこと?」
??「…そうよ」
茜「…今、留守だよ?」
??「……やっぱり行ったかぁ…」
?…
茜「あの、名前は?」
実花「アタシは川瀬実花、高2」
あ、
一個年下だ…
茜「実花ちゃんか、昂亮の知り合い?」
実花「アタシが聞きたいの!アンタ昂ちゃんとどんな関係?!」
茜「…えと、義兄妹…かな?」
実花「…ふーん」
関心ないなー…
茜「…実花ちゃんは?どうして、ここ来たの?てかなんでここ知ってるの?」
実花「…メールで昂ちゃんに住所教えてもらったから、しかも今日は会う約束してたの」
茜「ええ?じゃあなんで一緒にいないの…?」
実花「ドタキャンされたのっ!だから絶対会うんだと思って、止めに来たの」
茜「会う?…誰に?」
実花「別に。アンタには関係ないし」
……冷たい……。
茜「実花ちゃんは、昂亮の彼女さん?…」
実花「え?違うよ、アタシはセフレだよ」
………………はぁ!?
茜「えっ?!…は!?」
実花「なに?」
なにって……
まぢなの…?!
実花「…会う約束してたのにー」
茜「会うって……どこで……」
実花「ラブホ」
即答!!
嘘でしょー!?
その時、玄関が開いた音がしたーー