僕らはパメラの家の地下室に一旦戻った。
パメラは僕らの無事をとても喜んでくれた。
地下室にはパメラが腕によりをかけて作ってくれた食事が並べられた。
「粗末な物しかなくてごめんなさい」
パメラは恥ずかしそうに俯いた。
「何いってるんだい、ご馳走だよ!ありかとうパメラ」
ウィが らしく パメラを抱き締めると頬にキスをした。
「そんな…やっぱりフランス人ね」
「ウィ!マダム!」
ウィはフランス人の母とアメリカ人の父を持つ。
父親もシール隊員だった。
ウィの返事は常にウィ なので、皆からウィと呼ばれるようになった。
静かだが楽しい食卓を囲んだ。
「私、アメリカに行きたいの…無理かしら?」
思い詰めた様子でパメラが切り出した。
「どうして?」
僕はパメラの様子を伺いながら聞いた。
「疲れたの…情けないけれど…妹もいなくなってしまった。この国をよくできればと思うけれど、私の力じゃ…」
苦悩がこめかみに影をつくっている。
「俺達に出来ることなら何でもやるよ。JJ CIAに掛け合ってみよう」
「ありがとうバフ。みんなもありがとう」
明るさを取り戻したパメラの頬が微かに紅をさした。
「お礼なんて。僕らこそパメラのおかげで任務を完遂できたよ。ありがとう」
僕は心からの礼を口にした。
「名残惜しいが引き上げる時間だぞ」
チェスが皆を促した。
「ごめんなさい。そうよね…今夜は楽しかったわ。ちょっと待ってね。少しだけど後で食べられるように用意したのよ。上にあるから待ってて」
パメラは一階へと向かった。
僕らは装備全てをまとめて痕跡を消した。
「行くぞ」
バフが最後の荷物を持った時、天井がから埃がパラパラと落ちるくらいの衝撃が伝わってきた。
!
僕らはすぐさま銃を手に一階へと上がった。
三人の男達がパメラに銃を向けている。
「アメリカの犬め!」
銃声が鳴り響いた。
反射的に僕らは男達を射殺した。
パメラッ!
駆け寄るともうパメラは虫の息だった。
「しっかり!パメラしっかりして!」
ほとんど意識を失いかけたパメラを僕は抱き上げた。
パメラッ!
微かに目を開けたパメラは僕を見つめた。
「アメリカへ…アメリカへ行くんだろう?パメラッ!一緒に行こう!しっかりして!」