シャドーオプス19

ハバネロペッパー 2011-10-12投稿
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パメラはにっこり笑うと僕の頬に手のひらをあてた。

「JJ…あなたは本当に優しく…て素敵な…ひと…あなたへのレクチャーは…楽しかった…これで…いいのよ…楽になれる…妹の…」

「パメラ…パ…」

僕の胸の中でパメラは天へと召された。
護れなかった…

パメラを護れなかった…

辛すぎる人生の幕引きがあまりに悲しすぎる

皆立ち尽くした

「クソ!なんてくだらないんだ…殺し合いなんて…」

バフがやり場のない怒りを噛みしめている。

くだらない

確かにそうだ

くだらないんだよ

殺し合いなんて

けれど、終わらないんだろう…きっと

人間も動物だ

いや、動物より残虐だ


僕はタックにパメラの事を連絡した。

タックはただわかったと冷たく言ったきりだった。

「回収するから離脱しろ」

「回収?タック、少しは言葉を選んだらどうだ?」

「いちいち工作員の死に同情してる暇は無い。離脱しろ」

タックは電話を切った

ウィがパメラをできる限り綺麗にしていた。

「仕方ない…行こう」

僕らはパメラに別れを告げその場を後にした。

十日後。

タックからの協力要請が来たと司令官から連絡があった。

気が進まなかったが命令は絶対だ。

気持ちを切りかえて再び秘密基地へと向かった。

今回はバフと二人だ。

厳重なチェックを通り抜けタックの待つ部屋を目指した。


「JJ来たか。さっそくだがマスターの尋問を頼みたい」

「尋問?どうして?尋問はお前らの役目だろう?」

バフが咎めるように言った。

フンッ

意味ありげに片眉を上げながらタックがバフと僕を交互に見た。

「だめなんだよ。何してもだんまりなんだよ」

「何してもって、拷問か?」

僕の問いにタックはありとあらゆる手段…と答えた。

「拷問で吐くと本気で思うのか?タック、CIAはそれ程バカなのか?」

「おいおい、いくら何でもバカ呼ばわりはないだろう?俺達だって必死なんだぞ!」

「必死なら何してもいいのか?どうしてもっと相手の立場になれないんだ?いいか、簡単に吐くような相手か?拷問されても信念や大義を持った人間は折れないんだよ!いいか…」
「やめろJJ。落ち着け、な」

「わかった…すまないバフ」

僕はいきり立った気持ちを遠くへと押しのけた。

「でも何で僕なんだ?」



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