・・━*PIRATE*━・・?

ソラ  2006-09-14投稿
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「御名答」

少女が振り返ると、後ろの段に腰をかけて、レオンは手を叩いていたが、目は怖いぐらいの殺気を放っていた。身震いがし、嫌な汗が少女の背中を伝った。

「貴方何者??・・何故わざわざレッド・クロスをかかげてるの??」
「教える義務は無い」

レオンはゆっくりと少女に近づいた。少女は「殺される」と思いぎゅっと目を瞑った。だが、レオンの靴音は少女の隣を通り過ぎていった。

「!!・・・??」

少女が振り返るとレオンは小舟に乗り旅支度をしていた。

「貴方どこに行くの??」
「さあな。あえて言うなら・・夢の島かな??」
「えっ??」
「じゃあな」

レオンは少女に背中を向けて、船を海に出した。



「・・ここはどこだ??」

レオンは海のど真ん中で首を傾げていた。

「南に行けば島がある」
「なら南の島か??・・・・・・・・・・・・!!??」

船の中を見渡すが誰もいない。でも、確かに先程の少女の声がした。

「ここよ」

少女は毛布の下の荷物に紛れていて、毛布をどけ下から出てきた。

「お前何しについて来た??」

レオンは冷静に少女を上から睨みつけた。少女はレオンを無視して辺りを見渡し、手に持った航海図とコンパスを見た。

「おい!!」
「間違い無いわ。ここはもう「ブレア」の海域に入ってる」
「お前航海出来るのか??」
「えぇ」
「・・じゃなくて。何故ついて来た??」
「返そうと思って」
「何がだ??」
「お金」

少女はポケットから先程レオンが少女に渡したお金を掌に乗せ、レオンに見せた。

「それだけの為に・・??」
「えぇ、そうよ」
「はぁ」

レオンは大きなため息をつきながら、少女からお金を受け取った。

「お前金あるのか??」
「無いわ」
「じゃあ、どうやって帰るつもりだ」
「ぁたしに帰る場所何か無い」
「!!??」
「あるとしたら・・」
「ん??」
「夢の島だけよ」

少女は眉をひそめ、酷く傷つき今にも泣き出しそうな顔で小さく笑った。

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